変身譚録

人が何かに変身する作品について話してみる

【コラム】変身願望を持つ人々(3-A)特にコスプレときぐるみについて

コスプレまたはきぐるみのアンケートの結果について

アンケートの回答ありがとうございました!
というわけでお久しぶりです、集計結果をどう表示して行くか悩んでいました。
結果的にスクショとコピペしかできませんね!という感じだったので、今回更新分で全部掲載してしまおうというところです。

というわけでまずはざっくりとどんな人たちがコスプレ・きぐるみをやってるの?という問からです。

以下は先に出て来る方がコスプレ 後から出て来る方がきぐるみです。
なお、きぐるみの方でちょっと間違った方(持っていない・やっていないのに回答している方)がいましたが、今回はめんどくさいので全部含めます。
また非常に長くなるので、今回はA、B、Cの2回に分けておきます。
ちょっと長いので27問を3回にしてますので、根気よくお読みいただければと。
なお、私は別に統計学とかをやってるわけじゃないので、個人的な観測範囲や所感や雑感を盛り込みまくってますので、数値や割合だけ見ておくのがいいかもしれません。

問1:回答者の性別性別

コスプレ(112名回答)

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きぐるみ(87名回答)
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これは私の予想をちょっと外して来ました。
コスプレはやはり男女比ほぼ1:9で間違いなかったのですが、
きぐるみの方は意外なことに男女比2:1という状態でした。
正直にいうと真逆を想像していたので意外な事実です。
これにはおそらく昨今のきぐるみ界隈で、女性が増えていることが一つの要因であると考えています。
あるいは今回RTに協力してくださったのが、概ね女性参加者(またはイベント運営サイド)と繋がりが深い方が多かったのかもしれません。
正直いうと男女比2:1は、イベントに行く限り、実感ないですね…もしかしたら多少きぐるみの人たちの方が協力的でなかった可能性もあります。めんどくさいもんね。

問2:回答者の年齢

コスプレ(112名回答)

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きぐるみ(87名回答)
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どちらもメインの年齢は26〜30歳、独身である程度お金に余裕のある層になりました。
次点が30〜40歳、とのことなので、概ね26〜40歳までの方が半数以上ということになりました。
意外なことに、どちらも始めた年齢は19〜22歳が多いのですが、上は40歳以上の方が10%前後はいらっしゃるというところで驚きました。

私の主観ですが、上記の結果は、どちらもおそらく趣味として定着していったことで、高年齢化しているものと考えられます。
全体的にイベントにかかる金額は似たようなところ(参加費、移動費、宿泊費、食費、諸雑費等)だと考えているので、やはり衣装代・きぐるみ代に余裕を持って優雅にお支払いできる金額の方が多いのでしょう。
これは衣装やきぐるみの出来栄えというところへのこだわりに、自己の技術で間に合わない場合にどのようにするか、あるいはこだわりに対してどの程度金をかけるか、という部分もあると思いました。

問3:回答者のコスプレ・きぐるみ歴

コスプレ(112名回答)
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きぐるみ(87名回答)
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コスプレの方は概ねわかりやすい分布となっています。
〜6年の方、概ね2010年代からの方は、ある程度先人がコスプレとはかくあれかし、と色々な手本を残してくれている世代かと思います。
この方達の参加が今後のコスプレの世界の広さになるのですが、現状ではそれほど多いとは言えない状況のようでした。
7年以上の回答は、コスプレになんらかの楽しみを見出して続けてきた人たちと思います。ロケ地を探し、会場を探し、各種自治体への申請や雑誌の興隆を見て来たことは、必ず何かに活かせるでしょう。変遷の多い時代を遊んで来た世代です。

この点、概ね分布が順繰りになっているところ見ると、コスプレの世界も若干の少子化のようなものを感じざるを得ません。10年以上の方が3割というのは、若さガーと外野の人達がいうのとはだいぶ乖離した現実かと思います。辞めた人がどれくらいいるかも知りたいところです。
ついでにコスを始めた年齢も合わせて聞けばよかったかもしれませんが、やはり7〜10年またはそれ以上が半数、という部分においては、概ね先述した世代の人たちがコスプレ黎明期から揺籃期、というか成長期に活動していたからでしょう。
現在のコスプレは趣味として定着した安定期のような部分にあると考えられますので、一番成長のある自体を駆け抜けていた人たちと考えることもできます。
自然なことですが、先駆者がその技術を売る、ということで成り立つ商売というのは様々なジャンルに見られますので、先ほどのお金がかかる、という部分もそれなのかもしれません。

一方、きぐるみの方の分布は黎明期を開けたばかりの揺籃期の様相を呈しました。
〜6年目の方は概ねイベントを楽しむ余力がある人たちでしょう。この世代は日本のきぐるみイベントの立役者「とらんすふぁ」の後にきぐるみの世界にやって来た方が多く、それぞれ自分のスタイルに合ったイベントへの参加が可能な世界にいました。また主催陣が各種イベント運営のためにボランティアを依頼することで、イベント運営のノウハウも持ち始めていると思います。そうでない人はイベントでの振る舞いを身につけている頃なので、今後も活躍して行く人たちだと思います。そういった人たちが、今回は半数という結果になりました。
そして7〜10年以上のほぼ古参とも言えそうな方もかなりの数を締めました。この方達はほぼ自作世代であり、かつ現在は提供者側にいる人も多くあります。
もっというと、すでに企業となっている人もいたりするので、コスプレと同じくそういう世代、と言えそうです。
年齢と合わせると

今回のアンケートではコスプレ界隈は若干の少子化傾向、きぐるみの正解は成長期が終わっていない様子が伺えました。
今後、コスプレは既製品が売れなくなって来るあたりが一つの終焉となり、きぐるみはまだ人工的に伸びるかなぁ、という感じがしました。
とは言えコスプレ人口がほぼ9〜10万人前後と考えれば、すぐになくなったりはしないでしょうけれども。世界規模のお祭りとかもやってるしね。

問4:自分と着るキャラクターの性別

コスプレ(112名回答)
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きぐるみ(87名回答)
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さて、こまごまとしてわかりにくいのですがざっくりと述べます。
コスプレにおいて、自分と違う性別のコスをする方が多い〜その傾向がある方が65〜67%くらいです。逆に同じ性別では同様の計上で25%でした。
きぐるみにおいて、自分と違う性別のキャラを着ることが多い〜その傾向がある方は22%程度に止まり、同じ性別の方は同様の計上で63%ほどにもなりました。
これはある種の表現の差と考えています。
コスプレは概ね憧れるものへの同化傾向が強く、その対象になりきるベースが他者によって用意されている状況と考えられます。なので、異性への憧れから同化としてのコスプレを選択することは特段不思議でもないな、と考えます。
一方きぐるみは、自己の発露の側面が大きいと考えられ、きぐるみやケモノの世界にはファーソナ(Furry〈講義のケモノ・動物全般を指す〉+Persona(人格)=Fursona〈ケモノとしての自己〉)という言葉もあるくらいですので、自分の中にあるケモノとしての性格(悪い言い方をすれば媚びた態度の露出や)や外見を表現するための手段としているケースが考えられます。必然性があるかどうかは別として、このことから今ある自己と合わせて同性のキャラクターとして身につけることが多い傾向と考えました。
そんなわけですので、今回個人的にはほぼ想像通りの結果が出たと考えています。

問5:利用したことのある入手経路

大変申し訳ないです。
このデータが活用できる形式にならないというか、グラフや集計がうまく作成されず、調整も試みたのですが掲示が難しくなってしまいました。
しかし傾向としては次の主な入手経路と同じだったので、そちらを参照してください。

問6:主な入手経路

コスプレ(112名回答)

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きぐるみ(87名回答)
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ちょっと見辛いですがご勘弁を。
きぐるみの方はなぜか持ってない人が2人くらいいるので色々除外したいところですがまぁ今回は置いておきます。
コスプレ、きぐるみとも、最多なのは自作でした。
その次に購入があり、次点で友人からの譲渡、といった感じです。
この辺は程度の差はありますが基本的には共通するところで、お金があるけど時間がない!となりがちな社会人が多いことを予想させるような感じになっています。
しかし、利用したことのある入手経路(上記問5です)では、
きぐるみはやはり自作が最多であるのに対し、コスプレでは購入が最多の回答を得ています。
同時に、上記の表でも顕著な差として、コスプレは自作と購入の差がほとんどないのに対し、きぐるみは購入が自作の半数以下に収まっている状況があります。
これは、おそらく同じモデルを使用した遊びを行うか、オリジナルにこだわり抜くか、という側面の差ではないかと思います。
できれば綺麗で画一化されたものを、自分なりのイメージするメイクで着る、ということなのかもしれません。またコスプレには一部だけコスする、という選択肢がないんだなぁ、とここでぼんやり考えた次第です。
きぐるみにはハーフスーツという概念があり、頭と手足、尻尾のみで動くこともまたありえるからです。

問7はコスプレときぐるみ、それぞれちょっと違う質問になっています。

コスプレ問7:ジャンルの傾向

コスプレ(112名回答)

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これは完全に思った通りというか、ハマったものがほぼ85%でした。
ヲタク文化のうちでもアニメは現状非常に移り変わりが早く、次点でソシャゲの移行スピードは目をみはるものがあると思います。
そうすると、その場のノリと衣装の難易度でコレだ!と跳びつける姿勢というのが、ある程度どの層の方にもあるのかもしれません。
これについては後述もするのですが、コスプレの方はジャンルを変遷して行くのに対し、きぐるみは1キャラ〜3キャラくらいで固定のキャラを着る方が多いという話にも起因しそうです。大体のコス衣装が2〜3万円も出せば十分な質のものを買える、というのも、ハマったものならなんでも、に起因するのかもしれません。
カテゴリ固定の方は、おそらく自分がコレが好き、という部分がはっきりしているのではないでしょうか。私も一昔前はほぼゲーム固定だったのでなんとなくわかります。
仲の良い友人という方も趣味の一致があると思うので、なるほど、という感じです。
考えたことはない、というのもまたハマったらそれをやるかな、みたいなように受け取りました。
逆にオリジナル、自作のキャラというきぐるみでは一番の覇権を持つ部分が最小値(1人)という結果でした。また、本当に好きな作品、そのキャラに合いそうな衣装、というこだわりの見える方もいらっしゃいました。
こう考えると、コスプレはやはり原作の土壌ありき、という感じですね。

きぐるみ問7:きぐるみのキャラクターの傾向

きぐるみ(87名回答)

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おそらくコスプレの方も相当数みられると思うので、ここは一つ一つ解説していきたいと思います。

最も多いのはアニメやマンガ的なデフォルメタイプです。こちらはいわゆるケモナー好みのタイプで、頭骨の形が感じられる程度に原型の動物らしい造形のものを言います。
全体の傾向としては、
・作成時に使用されるファーに染色などは施さず、単色あるいは縫い合わせによって色が切り替えられている
・目が大きく、顕著にアニメっぽい表現になっている
・頭の形が多少まるみを帯びている
・牙がついていないか、実際の動物とは似ていない、記号的な形でつけられている
・手の指が4本である
などの傾向があります。
またゆるキャラや普通の動物の様相よりも表情の表現がわかりやすく、最も「獣人」という言葉が当てはまるのではないかと思います。うまく許可が取り付けられたら画像も掲載します。
コスプレイベントで見かけるのもこのタイプが多めですね。
レジェンズのキャラクターやデジモンポケモンは架空とはいえ、版権のデフォルメタイプに分類されると思います。

次点が実写・リアルタイプです。こちらはやや強面なリアルなきぐるみです。
・ファーに動物のような色ムラがある
・目がドール用、剥製用などのガラスまたはアクリス仕様のものだったりする
・ある程度図鑑で見るような動物の顔の形である
・歯列が現実のものに近い
などの傾向が見られます。
動物っぽいのでちょっと顔が怖いのですが、精巧な出来上がりを見ると思わずため息が出ると思います。
なぜか個人的な観測範囲では女性が多いのがこの傾向だったりします。

ゆるキャラタイプはいわずもがな、です。
しかしあまり好まれていない様子ですが、これは先ほどのファーソナというものが反映した先に、身動きの取りづらい、かつ動物的要素が小さいキャラクターが好まれないことがあるのだと思います。ファーソナについて話すと長くなるので避けますが、概ね知る限りのファーソナの表現は、人っぽい体型で文化圏に住まい、基本の振る舞いは人間的でありつつ、時々(人によって異なる要素から)動物のように振る舞う感触があるので、デフォルメタイプより動物感が失われてしまうと、キャラになってしまうのかもしれません。

ドール、と呼ばれる人間タイプもあります。
こちらはFRPなどで小さめの顔を作成し、肌に見立てたタイツ(通称肌タイ)を着用、その上からキャラクターの衣装を着るものです。
キャラクターショーなどで見かけることも多いですし、コスの一端としてTDCなどで歩いているのを見ることもあるでしょう。
この傾向の人たちは自分の体の維持がハンパないっす、いつも常にそれなりに痩せてるってどういうコトよホント。
今回回答者にいらっしゃったことにちょっと嬉しく感じています。
彼・彼女もまたきぐるみのひとつです。

ネタタイプと怪人、あと回答ないですがライダーやヒーローは総じて人気のあるポジションと思います。
コミケでもよく見かけますよね。なかなか楽しい。
このあたりには明るくないのですが、怪人の人たちにはいくらかのフェチッけを感じずにおられません(笑)

ビロウスは調べていただいた方が早いと思います。
日本初のオリジナル種族で、大きく裂けた口を持ち、恐竜に似た骨格で全体には狼のような印象の被毛を持つ、異星人です。ビロウスの住む世界には他の生き物もたくさんいますが、ビロウス種の人々が最も人気が高いです。
中でもR-18相当の要素を持つレイン将軍が人気ですね。
現在は海外でも人気があり、公式サイトは英語とかでも併記されてたような。

他にドール仕様のリアルタイプやアーティストのキャラクターというものもありますが、全体的にはやはりデフォルメタイプが多いです。
そしてデフォルメタイプはほぼオリジナルキャラクターと考えると、この辺でコスプレとは大きく違うんだなという感じです。

問8:キャラクターの選び方

コスプレ(112名回答)

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きぐるみ(87名回答)

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これはもう前項の内容が反映されていますね。
コスプレの方ではハマった中の何を選ぶか、どこを重視するか、ということが前面に出ていますし、衣装の好き嫌いやネタも少ないながらいらっしゃいました。
しかし顕著なのはやはり好きなキャラです。
が、次点は自分の顔や体型に似ている(あっている)キャラクター。これはコスプレのコスプレたる所以でしょう。自分の顔が出る以上はある程度の再現度を自分にも求める人がいるのだと思います。
あるいは自分の好きなキャラに関係のあるキャラクター、これも版権および二次創作の範囲でこういった関係性であってほしい、ということを再現したいために発生していると思います。

一方で、きぐるみの方は先述のFursonaまたは自作のキャラクターで占められています。
Fursonaと自作はまた別のものであり、Fursonaが内面の発露である反面、自作という場合は理想のキャラとかだったりするので自分とは乖離します。
あとコスプレと同じく、ある程度はネタを目指すというのもまたそれなりにいます。ネタの方向性は違うかもしれませんが、人と違うことをやることで注目度を高めようという意識は結構大事だなと思います。
またコスプレよりも再現という側面が少ないので、動きやすさや見た目、着心地も考えられています。
最後の一人はノロケです。羨ましい。

 

何がわかったのか

コスプレの人達は比較的常にそれなりの人口がいる状態が10年以上は続いていると言えそうです。
そして30代前後の方が多く、その人達の中でルール成型がされてきたのでは、という仮説が立てられそうです。
また、現状長くやっている人がそのまま続けている状況とも言え、若い人も年長層より若干少なめながらいることからすると、次第にカジュアルな趣味になりつつあるのかもしれません。

逆にきぐるみはここにきて成熟を始めた頃合いです。
商業化されてきたことでコスプレよりはハードルが高いながらも、購入という手段が確立されつつあり、また若い人の流入も盛んです。

人口的には圧倒的にきぐるみが少ない状況ではありますが、男女比は少し変わってきているようですし、今後もまだまだ変革があるでしょう。
その点、コスプレはそのコスプレ趣味の人たちの中でも差別化されてきて、もしかしたら新しい呼称とかも出てくるかもしれません。

 

というところで、序盤では変身願望の方向性に違いが見えてきました。
中盤はイベント参加に際しての内容がメインだったかな。
以降は任意の意見も述べられていきますので、どうぞよろしくお願いします。

性病のように獣化する『亜獣譚』

どうも、夏休みをとったので調子こいてます。
最近は第五人格っていうゲームで遊んでるんですが、Dead by Daylightの監修が入ってるだけあって楽しいしシビアだしPUBG同様がっつり楽しめてますね。
ハンターの中にも元サバイバーと思われる記述のあるやつがいたりして(初期ハンターだけど)なかなか業の深さがヤバいゲームです。
関係ないので別のトコでお話ししたいところ。

そんなわけで、追う者と追われるものが共に人間から発生するこちらをご紹介。
今気付いたけど裏サンデーってpixivのタグに直リンクしてんの?怖くない?

urasunday.com

既にご存知の方もいるかもしれませんが、非常に面白いのでこの度取り上げました。
江野スミさんのtwitterもパンチが効いてて良いです。ジュラパのフィギュアとかで遊んでるの素敵。

twitter.com

ざっくりとご紹介。
世に「害獣」と呼ばれる異形の獣がいる世界、その「害獣」は「害獣病」を発病したもの人間である、という世界です。主に性交渉などによって感染するその病気は、感染した人間の体を次第に異形の獣へと変えていきます。その姿は普通の動物とは異なり、どちらかというとモンスターに近く、単眼であったり、触手を持っていたり、骨がむき出しのような姿や、ツノ、翼、多腕などであり、基本的には次第に脳が萎縮する為、言語、知性、理性は失われ、最終的には野生の獣と同じようになります。特に人間を狙う食性とかはないので、森で生きるぶんにはウサギとか食べてるみたいです。
害獣の駆除のために駆除兵がいます。物語はアキミア・ツキヒコというマッチョメガネが森で一人の害獣駆除妨害の少年と出会うところから始まります。駆除を妨害されたアキミアは害獣の攻撃で意識を失いますが、衛生兵の女性ホシ・ソウに助けられ、天国を味わいます(地獄も)。
アキミアは当初から情緒不安定な様子を見せ、ソウが森に入ってきた理由が、弟のホシ・チルを探していることを知ると、激昂しチルを殺すことを明言します(害獣駆除の妨害は公務執行妨害とのこと)。
チルを連れ戻したいだけだと懇願するソウに対し、アキミアはその肉体をねぶるように眺めた後、ソウが結婚してくれるのであればチルを見逃す、殺さないことを誓う、と述べます。
翌朝、赤ん坊の声に気付いたソウがアキミアと共に様子を見に行くと、川に流された半人半獣の天使に似た赤ん坊が捨てられています。しかしアキミアはソウの目の前でそれを刺し殺し、見せしめとします。しかし折り悪く現れた害獣によって二人は樹上に追い詰められ、傷が開き、大量の血を流し始めたアキミアは、ソウにその場で性行為を求めます。
その最中、アキミアは自身が「ヴィエドゴニャ(スラヴ圏の吸血鬼と人間の合いの子、ヴェドゴニヤとも。ダンピールのように死後吸血鬼化する人間のこと。この物語では害獣罹患者の産んだ子供で、見た目が害獣化しない状態のことを指します。ヴィエドゴニャは後述する理由で死後5分程度で害獣化します)」であると告げ、性交渉を行ったことでソウも害獣病に感染したと告げます。逃げることの願いが絶たれたソウですが、結局はアキミアに助けられる形で街へ戻りますが……
というのが最初のストーリー。
この後、ホシ・チルという少年が、彼もまた「ヴィエドゴニャ」であることが語られ、そこではチルが害獣の子供を拾い、育てながら、性愛を向けているような様子が語られます。しかし、その食費のためにと害獣駆除兵士の訓練校に入学したチルは、害獣病に罹患していることを隠している上官に食い物にされた上、育てていた害獣を殺されてしまうことが語られるのでした。

お話の構成が非常にわかりにくいのですが(特に最初)読み始めるとズンドコ読めるし、最初がわからないのはある意味様式美的なモノなのでどんどん読んでしまえばいいのだ!と思いました。
この話はTF方向の話でもあるのですが、害獣が性交渉によって感染し、罹患したら最後不治の病ではあるものの、抑制剤(ヴィエドゴニャの血を人工的に生成したもの、ヴィエドゴニャは体内でこれを生成しているので死ぬまでは害獣化しないようですが、悪化があります)が開発されているため、常用すればひとまず害獣化はしないようです。ただ、害獣病の罹患者は去勢が定められており、かつヴィエドゴニャも必ず去勢されます。しかし害獣病であることやヴィエドゴニャであることを隠して去勢を免れるものもいるなど、割とシビアにひどい世界。
後割とアキミアが嫌な奴というか、情緒不安定かつキ印っぽさがあるというか、サイコパスかソシオパスであり、それが過去のトラウマや愛情の向けたものに対する後悔にがんじがらめにされてるということがわかるあたりで、あ、コイツが主人公だったんだなってなると思います。最初はソウかチルだと思ってました。

次第に変わってしまう自分や家族への不安、人であった名残から起こる悲劇、罹患したことによる恐慌など、性や愛を交えた様々な感情のコンフリクトが見られる良作と思います。
現在は別の主人公の話が掲載されているのですが、いずれもだいぶトラウマっぽくなります。
最新話では主人公の少年が初めて自分を叔父に預けたままの両親を見舞いに行く話が描かれていますが、そこにいるのはもはや人とは呼べないものでした。
そういう、こう、TF的には変身していくまでの恐怖や葛藤、変身する者への畏怖や恐怖、被差別・差別の猜疑心、去勢などにおける自己の剥奪への心理、変身して自己を失うまでの恐怖など、様々な美味しい感情に出会えると思います。
変身後の感情みたいなものにも触れられるので、TFクラスタで可愛いとかカッコイイに変身することに固執しないのであれば、ぜひ読んでほしいところ。

また、あらすじからもわかる通り、上官の男性から士官少年への合意のない性交(上官が害獣感染のリスクのない相手を選んだためですが)や、チル少年が去勢されているがゆえなのか、育てていたオスの害獣との獣姦などの表現もあり、また江野スミ先生が性的マイノリティについて述べることもあるため、そういった側面の話である、と捉えられます。
TFクラスタはどちらかというとマイノリティな人々だったりしますし、そういった意味でも良い漫画かと思います。

ということで、『亜獣譚』でした。
まだ4巻買ってないのだ…買わなきゃ…

忍び寄る悲哀と葛藤がすごい『パンダ探偵社』

どうも、夏休みですヨーソロー。2018FGOの夏は大周回エンドレスセブン。
さておきnoteへのお引越し作業を始めました。
一応過去記事のブラッシュアップもして、前にも言ってますが記事を投げ銭システムつきにしておこうかなぁという気持ち。
月に100円でも副収入が発生したりするかしら?という実験的な気持ちもありです。
上手くいかないと思ったらはてブロのアフィが入ります…お許しくださいね。
ホントね、適正なお金を出してくれないお仕事は死んでしまいます。

と、前置きはこんなところで。
今回はwebコミックサイトのトーチで連載中のこちら、『パンダ探偵社』です。

トーチweb パンダ探偵社

ざっくりしたあらすじ。
世界に突発多発性染色体変容という、人が概ね体の末端部分(皮膚とかから)動物化していき、最終的には心理的、知能的にも動物化していくという、不治の病が発生している中、主人公の半田は自らもジャイアントパンダ化を発症します。
病気が明らかになったことで仕事をクビになった半田は、高校の時の先輩である竹林に、自分の探偵事務所に助手として雇い入れられます。
その事務所は突発多発性染色体変容の発症者を対象とした探偵社であり、半田は様々な変容者に出会っていき……

という感じ。半田はパンダになりたくないので、動物化に対してネガティブです。
なので、半田は自身と同じ病気を発症した対象者に対し、状況や事情を無視した個人の感情で過保護というか、守ろうとするような行動が多く見られます。あるいは半田の思う最善を尽くそうとしているというか、読む人によってはイライラするか感情移入できるか二分されそうです。
一方、発症した対象者を数多く見てきた竹林や、ウエノ動物園の園長などは、なるべく穏やかに、平和に動物化していく方向を目指しているようにも見えます。そのためには、厳しく当たることも、放置を選ぶこともあるような印象です。こちらも、読む人によっては冷血に思えるか、冷静に思えるか分かれてしまうかもしれないな、と思います。ただ、彼らは仕事であり、また行政や規則に則った保護を考えてるからこその行動という感じでもあり、何をどうしていこうとしているのかな、と先が気になります。
そういった、病気に対して応対する人の側面や、家族、友人、あるいは孤独のようなものを描いて行くヒューマンドラマと言えると思います。

現在1〜4話が公開されていますが、2話を除き、肉体の変容が見られます。
シーケンスはグロテスクでな範囲で静かな病変のように描かれ、それぞれ罹患者を診る人(家族その他)についても描かれます。
1話は変容するまでの不安やストレスによる進行加速、2話は変容後の扱いについて触れ(自宅介護、専門機関での保護等)、3話は動物化した人の肉体の有利性、4話はその悪用(一種の暴走)について描いており、次第に半田にも変化が現れています。
シーケンスを楽しみたい人には不向きですし、また変化後に葛藤する元人間を楽しむということにも向いていないのですが、変化の過程に置ける周囲と自身の葛藤や、それについて受け入れる様子、あるいは生まれる悲哀などが面白いと思います。

次第に何かになっていく病気、というのはテーマとして目新しくはないのですが、それがじっくり進行して行く様子を、他人の視点から見つめて行く作品というのはあんまり多くないなぁと考えていますので、そういった意味でも大変面白い作品だと思いました。

 

ということで、今回は『パンダ探偵社』、でした。
単行本化楽しみだなぁ。

TFじゃないけどコイツは期待か?『こりせんまん』

スマホから更新ですヨーソロー。

最近眠気がひどいと思ってたんですが、8時間寝ても仕事中にコクッとするのが一日数時間続くという酷い状況です。どうにも厄介。遊んでてもなんですよ…ディズニーとかでコクッと…病気疑うよね。

それはともかく、今月からアヴァルスで始まった『こりせんまん』、こちら変化の話が入るか微妙ですが、大変可愛いのでご紹介します。

「こりせんまん」MAGCOMI(マグコミ) http://www..com/ https://comic.mag-garden.co.jp/korisenman/

スマホからなのでちゃんと埋め込まれてないかもですが…

すぐ読めるので敢えて私からあらすじは話しませんが、狼に拾われた子狸が、過去に悪さばっかりしていた狐に託され、育て上げろ!と命じられている話です。

元より作者の方が『ちちこぐさ』という薬師の父と放浪の旅をする五歳くらいの息子(母親は死別)の、ほのぼのあり、葛藤ありの子育て漫画を描いていらっしゃったので、育てる姿にニヤニヤニコニコできることは請け合いです。

また玄狐は元の姿ではないとか言う要素もありますし、今後が楽しみな感じ。

マグコミは以前記事にした『とつくにの少女』や『魔法使いの嫁』の他にも、『ドラゴン家を買う』や『オオマガトキ』など、妖怪とかモンスターがよく出てくる作品が多く、なかなか楽しめます。連載終了してますが、『四ツ谷十三式新世界遭難実験』とか楽しい作品多いので、チラッとね、見てみると面白いかと思います。

 

以上、『こりせんまん』でした。

一応移転先を作ろうかなーと思ってWordPressイジってるんですが、上述の眠気やら技術の拙さやら、投稿のしづらさから難航してます…noteやEntyみたいな感じだとどうなのかなぁとか…もやもやと…ごめんね。ホントに病院かかるのもためらうくらいお金なくてね…!

こいつはスゲーぞ『乙女怪獣キャラメリゼ』

twitterのイイトコロっていうのはこういう新しいモノが割とすぐに見られるところかもしれないですね。
てことでどうも、今回は『乙女怪獣キャラメリゼ』をご紹介。
といっても私も試し読みだけなのですが、コイツがなかなか素晴らしいので。

www.kadokawa.co.jp

過去にも坂木原レム先生が『モンスターキネマトグラフ』という女性が怪獣に変身する漫画がありました。もとより坂木原レム先生はTF界隈的には注目の先生なのですが、今は別ベクトルの作品が多いかな?
それはともかく、上記の試し読みだけでもぜひご覧になってくださいよ、すごいんだからホント。

謎の症状、というのが体の一部が怪獣化することなのですが、あの、割とシャレにならないリアリティ(というかゴジラ的)な感じなのですが、目にハート描いてあるんですよ…破壊力すごい、これはまさに乙女怪獣。
変身のトリガーが興奮というのもそうだけど、相手の男の新太くんがまたイイやつ感。
今後どういう話になるのか気になりすぎるので、そのうち1巻購入してみようと思います。

多分…最初から生まれが怪獣なんだろうなぁ、タマゴのカラの表現とかもあるし。
それにしても苦悩っぷりが可愛いというか、それを回避する手段が幸せな美味しいものとかっていうのが現代っ子っぷり。
クロエちゃんにはどことなく投影できる人もおるのではないでしょうか、何かしら抱えるものがあって普通に生きていけない感じとか。

何はともあれ、怪獣がどれくらい活躍するのか楽しみです。

ということでご紹介でした。

 

ところで近々ブログを別媒体に移すかもしれません。
というのも、転職して真面目に超お金なくなってしまっていて、グーグルアドセンスはてブロのプロ版への格上げを考えています。
その時はちょっと広告鬱陶しいかもしれないですが、ご勘弁いただきたく。

『死ノ鳥』鳥パニックホラー…と思いきや

どうも、新しく就職した会社に約半年勤めたらブラックでしたおーこです。
さっそく転職活動を再開しています。
超げんなりするマジで。

さておき、今回は現在ジャンプ+で連載中の『死ノ鳥』です。
現在までなら全話無料かな?
ドン。

shonenjumpplus.com

ざっくりお話しすると、上記に書いてある通り、九郎は移送中の服役囚で、ハイジャックに巻き込まれるんですが、その時に飛行機の周りに鳥の群が現れ、執拗に飛行機の窓を破ろうとアタックしてきます。
最終的に操縦席のパイロットは鳥に殺され(多分)、そこに居合わせた九郎に大きなバケモノが襲いかかってきます。
シルエットは概ね鳥ですが、顔をあげたシーンが人っぽい。
これはどっちだ…と悩んだので、決定打が出るまで紹介は控えていました。
鳥が人っぽくなったのは、人が鳥に変化しているのか、その辺はちゃんと紹介したいじゃないですか(笑)
で、前回更新の3週間目で、「幼稚園の帽子とスモックを着たバケモノ」が確認できました。
これはもう紹介でいいのでは?と思ったのですが、今回更新で「(おそらく鳥によって)傷をおった老婆が鳥に変化している」というグッドシーンがきたのでご紹介に至りました所存です。

とにかくヒッチコックだな!?ってくらい鳥に襲われるんですが、主人公が連れているトキも半分鳥です。ただ、他の鳥が完全に自我を失っているように見えるのに対し、トキは人間の少女のような振る舞いを見せます。
しかも冒頭には巨大な鳥のバケモノがいたりしますので、最終的にどの程度の規模の話になるかが楽しみな感じになっています。

ただ、うっすらと手塚治虫の『鳥人大系』の冒頭三話くらいの様相も見える気がしています。アレは鳥に高度な知能を与えようとした宇宙人が招いた鳥達の暴動からの人間化(高度文明を持ちうる種族化)みたいな感じで、鳥が人間を襲うにあたり、意図的に一部の人間を残したり、殺し切らない選択をしているんですね(最終的に奴隷化もされますし)。
今回の話も、もしかしたらそういう意図が働いているのかなぁという感じです。
実際のとこわかりませんが、すごく楽しみですね。

ということで、『死ノ鳥』のご紹介でした。
『もふかのポプリ』が終わっちゃったので色々新しい連載を欲しちゃいますねえ。

『Momo』『Hachi』『Banbi』獣人の生きる世界のBL

お久しぶりついでに日付をまたいでもう一つ記事を投稿しましょう。
どうも、諸々まとめは後ほどになります。
今ねFGOの虚月館殺人事件の推理で頭いっぱいなんだ、ちょっと休みたい。
マジ誰だよ〜!

てわけで関係ない話はこの辺にして。
タイトル通り、3つの同じ世界観のBLをご紹介したいと思います。

まず『Momo』。
こちらで試し読みができます。

www.cmoa.jp

シリーズの最初の作品である『Momo』。
モモ、とはフランス人のライオンの獣人です。
この作品の世界には、感情の高ぶり(人によってどの感情かは違うようですが)によって肉体が動物との間の子のようになる人種「獣種」がいます。人類に対して数は少ないようです。
ド級ドジッ子オーナーの流星にメロメロで、流星との愛を育むことに余念のない(ただし嫉妬や勘違いやすれ違いでよくお互いにアタフタしている)獣種のモモなんですが、モモはもともと性格がやや歪んでいるので、すぐ流星に意地悪なことを言ったりします。
ただ、この世界に置ける獣人は万能な存在ではなく、むしろ獣化すると不器用になったり、感覚が鈍くなったりしてしまいます。
さらに、モモは幼少期に怖がられて避けられていたという経験があるだけに、流星がトロくてもドンくさくてもモモにひたむきな感情を向けてくれることには応えようとします。
正直ストーリーの意味では「ああ〜801!すごい!801!」って気持ちになるのですが(私は恋愛のヤキモキも好きなんですが、紹介すると三行で終わっちゃいそう)世界観の構築や、モモが「流星さんが可愛い!」という気持ちが爆発して獣化するのはなかなか可愛くてイイです。

二作目が『Hachi』。

www.cmoa.jpこちらは流星のお店「エトワールフィラント」で働く、味覚障害のパティシエの名前です。彼は高校時代からの先輩である大熊とハナビと再会することで、過去に大熊、ハナビとの奇妙な関係を思い出していきます。
『Momo』に比べて3Pや互いの恋愛の温度差ですったもんだのドラマがあるのがこちら。
この中でハナビがハリネズミの獣種なのですが、表紙の絵からもわかる通り、わりとハリネズミらしい体型をしています。
なお変身のトリガーは落ち込んだり気持ちが塞いだりすること。
普段はハチよりも背が高いのですが、獣化すると非常に小さい。
体格が大きく変わるタイプの獣種は時々研究機関に行く必要がある、との記述もなかなかディープでそそります。獣化すると頭が痛くなったりするとか…
正直大熊の性格が奔放すぎでオメーが引っ掻き回してんだなってすぐわかる感じです。
なおハナビはちっちゃくても攻めです。可愛い…!

三作目が『Banbi』。

www.cmoa.jp

いつもBambiじゃねえの…?と疑問ですが置いときましょう。
実は二作目でハチが結ばれるのがハナビです。
身を引いたと言うか二人のイチャラブを見守ることにした大熊のお話になりますが、視点は主に鹿野(バンビ)です。
鹿野が可愛いめの男子であったり、私立校の生徒であったりすることから、小学生の時の失態(それも大熊がやらかしたことに驚いてのこと)を引きずる同級生に、激昂したところ変身して獣種であることが露呈する、という、バンビにとって大変辛い経験から、大熊を許せない(本心では許したい)、というところからお話が始まります。
大熊と久しぶりに再開し、次第に惹かれて…と書くとまぁ王道なのですが、割とバンビの勘違いが激しかったりちょっと強引にBL展開に持ち込まれている感じ。
そしてクマすがたのおせっせがないんですよね…そこだけは残念。(前二作はケモノ姿のおせっせがしっかりある)

上記三作品は変身自体はポンッなんですが、世界観がしっかり作り込まれていて、モモをはじめとした獣種の生活という話もちょこちょこ出てきたり、ハチの変身後の話やバンビが変身するたびに服を破ってしまう(これはモモもだけど)というあたり、生活に苦労しそうだなぁ…とかしんみりできるところもいいです。
以前紹介した『SEX PISTOLS』の斑類みたいに、人間より優位、というわけでもない当たりや、『COYOTE』のように敵対しているわけでもなく、一種の変わった人(たまにあらぬ誹りを受けたりもする)という視点が、このシリアスさを生み出しているのかもしれません。

以上、『Momo』とその連作でした。