変身譚録

人が何かに変身する作品について話してみる

『下水街』『夜に虚就く』下水街とその様相

どうも、今回は『下水街』『夜に虚就く』です。

先に言っておきますとR-18コンテンツの紹介なので、
18歳未満の方は目を通さないように。
警告を破った場合は自己で責任を負うことに同意したものとしますね。
(こんな文章にどれほどの拘束力があるかわかりませんけれども)

 

 
この2冊の漫画は描かれた時期こそ違いますが同じ環境の中で起こった様々なフェチとエロスのお話です。
2019/11/14修正
まさかの作家さんご本人らしいコメントがありまして、
太田出版さんは正規の販売ではないとのこと。
FANZAで、とのことでしたので以下にリンクを修正いたします。

www.dmm.co.jp

www.dmm.co.jp

下水街の方は電子版もありました。オススメ。


作者の方のブログ。

blog.livedoor.jp

是非右下を見るんだ!げすいよいとこ!

 

あらすじを話すのは無粋なので、ここは描かれている世界についてお話しします。
この2作品はいずれも上にある普通の街と、下水の流れる場所にある下の街に別れています。どことなく大正〜昭和の雰囲気があり、ご飯が20銭とかで買える感じです。
下水に住む人たちは基本的に下水中心の生活をしているので、下水で取れる虫や魚を食い、そういうものや下水での拾い物、あるいはなんらかの特技や肉体を売るようなことで生きています。子供はほとんど子供同士のコミュニティで生きていて、親子が一緒に暮らしているケースは稀です。
また小児の頃から性行は盛んで、中には子供の腹を借りて子を産ませる虫のような種族がいたり、行為を売ったりして生きています。
また死体人形という死体をつなぎ合わせてまるで普通に生きている人間のようなものを作る人形師がいたり、なんらかの要因で人間が下水の生き物に変貌したりするような話がわんさかあります。
異形化、一部の肥大化、改造、欠損、嘔吐、スカ、食人、ふたなり、寄生となんでもござれ。
お気に入りのエピソードだけ読むとかでもいいかもしれません。私は全編読むことに抵抗はありませんでしたが。

とかく合う合わないが激しい作風でもあります。
私は好きなんですがだいたい読み終わった後二日くらいは賢者になってしまってエロ度がゼロになって原稿に障りが出ます。それでも読むんですけど。
主なキャラクターが12歳くらいまでの少年少女であることも一因かもしれません。
また交流は男女間に限らず、また大人からの陵辱であることもほとんどありません。
子供ながら自ら選択しているか受け入れている側面が多く、自立した精神の元で各種の性的な交流を行います。

 

個人的にお気に入りのエピソードは
『下水街』
三流悪魔(ちょっと間の抜けた悪魔の女衒が粗目、煉瓦から性的なサービスを受ける代わりに、後年の二人にとってなくてはならないものを与えてくれる話/半分騙されている)
芸術家(死体人形師てにをは(文字が出ない)が自分の人形からリベンジポルノに合う。しかも人形師の脳は助手死体人形が作った死体人形に入れ替えられてしまっていた)
酒(上の街から下の街に紛れ込んできた少年二人がタダ酒を飲み逃げしようとし、身体で払わされる話/のちに兄貴分は人さらいに、弟分は"瓶"として生きていく)

『夜に虚就く』は全部なので割愛。
特に表題作の夜に虚就くは特異な生態の下水の肉食獣(顔は年若いユニセックスな感じの人間顔)に捕らえられた小学生の女の子が、次第にその肉食獣と同じ生き物に変異していく話。泥魚も似た感じのエピソードで、両者には交流がある設定なのも可愛い。
という感じで、一応『下水街』から読みつつ、繋がりのあるエピソードを『夜に虚就く』から探して見るような感じです。

大変良作と思いますので是非ご一読ください。
近く『ひみつの犬神コココちゃん』についても記事にしようと思います。