変身譚録

人が何かに変身する作品について話してみる

『Coyote』TFBLの漫画も増えてきました

どうも、今回は『Coyote』です。
BL漫画にケモノや異形は参入しつつありますが、TFものはまだまだ少ない。ここに来て私は新しい作品に巡り会えたことを喜ばしく思います。

ということでまずは軽く絵柄や漫画の雰囲気を見てほしいのでこちらをドン。

www.cmoa.jp

主人公がコヨーテという青年です。ピアニストとは本名も知らずに、ただお互いに印象をニックネームとして、リリー、マレーネと呼び合いながら惹かれあっています。
が、コヨーテは人狼の一人であり、最近人狼狩りを始めた人間に復讐をすべく動き始めた人狼たちと共に動き始めますが…

確実に悲恋を匂わせてくるんですがコレはー…と思いつつkindleさんにお願いしてDLしました。書店で買わなくていいのは強いなぁ…書店でも買うけど。
まず超個人的な感想を述べますと、絵が好み。彫り深い顔の絵が上手い人が好きで、目頭がしっかり描いてあるとオウ…ってなります。あと肉体がちゃんと骨が入ってて筋肉がある。言ってる意味がわからなくてもいいです、個人的な判定で超好きな絵ということなんですが、なかなかそれを話す相手がいないのでここに書いている次第です。

 

本題に入ります。
獣化の度合いは低いです。というか冒頭に四つ足の狼が数頭出てきますが、作中で活動している人狼(ドイツ語圏らしくヴァラヴォルフと呼ばれています)は爪と牙が伸びるのみ。ものすごく!物足りないですね!(笑)
なんですが…わざわざ私がそれだけを言うためにブログに記事を作ることはありません。むしろ獣度が低いなりに面白みがあると思ったからです。
というのも、コヨーテは複雑な状況からマレーネ同伴で両性具有の娼婦といたすことになるのですが、その折に腰の動きが浅いことでマレーネに「亀頭球があるのかな?」と察されて、そこを握り込まれるという描写があります。
性器が獣寄りかー!というちょっと斬新な驚きがありました。言ったらなんですがTFものも一般的なケモナーさんによる獣人もだいたい人じゃないですがチンは。そこで犬チンがくるのか…そこは獣化するんだ…みたいな不思議な感覚にコレは買ってよかったと思いました。

お話自体もリリーとマレーネに相互の誤解が生じる状況になっており、2巻がいつ出るのかワクワク待っている状態です。
コヨーテの名前からして母ないし父が人間だったんじゃないかなーとか思ったりしています。

ということで、今回は『Coyote』でした。

 

で、オメガバース?なにそれ?という方ももしかしたらいるかもしれないと思ったので、以下に色々いれておきます。

少し雑感入ります。
このところBL界隈で流行している「オメガバース」という要素から、亀頭球の存在は一気に腐女子の知るところとなりました。
ざっくり説明すると、オメガバースとは狼の生態系をモデルにした設定で、α、β、Ωの三階級に分けられた性別が存在します。α♂、β♂、Ω♂、α♀、β♀、Ω♀といった具合です。
現実の人間と同じ状態にあるのはβです。男女間で生殖機能が分かれており、それぞれに結ばれたり結ばれなかったりしながら生きています。概ねβ同士で結ばれ、βの子供が高確率で生まれます。
αは優性種です。αに生まれると基本的に容姿、体力、知力にも恵まれ、専用の学校に通ったり、クラスでのまとめ役に回ったりするような、リーダーシップを発揮します。狼の群のリーダーαと同じです。社会的に優遇されます。
そしてΩは、その逆です。繁殖するのが仕事とされているため、いささか蔑まれていて、おそらくはそのために知力、体力が少し他の階級より劣ります。被差別対象であり、物語の舞台が現代より遡れば遡るほど立場が悪いという状態にあります。
またα♀は孕ませる側(孕むことも可能)、Ω♂は孕む側(孕ませることも可能)という両性具有の面もあります。
というあたりで長くなるのでpixivの百科事典をドン。あんまり正確な記事ではないですが。

dic.pixiv.net

Furryの間で流行っているというとのことですが、通常harmやmale hyperばっかり見てる私はあんまり見てない可能性があります…
あと項目中でセクピスパロがどうのこうのって書いてありますけど、根本的に『SEX PISTOLS』とは別物の設定なのであの書き方はないなーと思ってます。直すの面倒なのでやりませんけど。

こうした要素が日本にも取り込まれることで、より動物らしい人間、行動が動物じみた人間の姿は描かれていくかもしれません。
そうなっていくといいですね。