変身譚録

人が何かに変身する作品について話してみる

『狼なんて怖くない!!』冨樫先生の短編集

HUNTER×HUNTER』はいつ連載に集中されるのか…

どうも、今回はハンターや幽白でおなじみの冨樫先生の短編集『狼なんて怖くない!!』です。
恒例のamazonをば。

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なんかコンテンツのプレビュー出なくなってますね?
まぁいいか。

 

表題作『狼なんて怖くない!!』がメインです。
タイトル通りというか始まって2Pで人間関節タイプの人狼化の軽いシーケンスがあります。
高校生の主人公は人狼族の一人であり、父親と共に満月の夜に獣化します。
コントロールはできないタイプで、学校などで獣化騒動を起こす度に転校を繰り返していますが、今回の学校では惚れた女の子がいるので転校はしたくないな、と思っています。
まだ携帯電話もないような時代の話なので実際の事件などの伝播も遅いのでしょう。
それでことなきを得てきてるっていうなかなか笑いを誘うストーリー。
比較的ライトなノリながら高校生という主人公の立場からは切実。
満月が雲で隠れている内は人間、月光が地上にさしていると狼という
満月の最中でも微妙に人間を保つ感じです。
全体としてTFが重い部分でありながらTF自体はそれほどはっきりした描写でもなく、冨樫先生の作品に触れたことがあるなら「あー、なるほどね」という感じのラブコメです。
オチとしても「あーなるほどね」っていう感じなんですが、人狼らしい惑い方とか踏み切れ無さにはニヤニヤできると思います。実際私はニヤニヤしました。

 

他にもホラー映画の精霊が出てくるお話などで軽度の変身、変形描写などもありますが、それほどでもないかな?という感じ。

しかし他の収録作品も面白いので、買って見て損はないと思います。